どんなことがあっても
身旬堂 Junkoです。
先日、流捨の施術をはじめようと部屋に入ると8 1歳になる男性が正座してお待ちでした。
「報告があります」
私も正座して向き合います。
「おかげで正座することができるようになりました」
普段あまり表情を表に出さない男性ですがニコニコ笑顔です。
「何年振りですか?」
「 16年振りです」
16年、 16年‥‥‥。
16年前、大腿骨頸部骨折、手術、入院、松葉杖そこからパタゴニア旅行に行かれるまでになり、今もなお努力されてます。
「できることは何でもするから」とストレッチエクササイズなど毎回、質問されます。
自分のお身体に真剣に改善されようとしてる方の質問は切実です。
それだからこそこの仕事はやり甲斐もあるし日々勉強しないといけません。
ピントのズレた答えはその方の希望を萎えさせてしまったり、生きる力を削ぎかねません。
「毎日かなり歩いて脚を鍛えてる」
歩く努力をされてるのは重々承知した上で、若輩者の私が「歩くのは大切ですが歩いてるだけでは使わない筋肉があるんです。歩き過ぎて疲労してる筋肉を休めて使えてない筋肉を使っていきませんか」
「歩き過ぎですか?」
「 1日、8000歩と言われてます。
これから寿命が延びれば多分6000歩になっていくと思います。歩き過ぎは関節の負担が大き過ぎるのです」
「うーむ、なかなか的をえた意見ですな。歩くことは健康につながると思ってましたしテレビでもそういう情報が多いですが」
「筋肉は鍛えられますが関節は鍛えられないのです。
関節をサポートできるのは筋肉なんです。だから色んな筋肉を鍛えていきましょう」
こういう会話が続き少しずつ納得され改善に手ごたえを感じていただけるようになってきました。
正座ができるようになるまでとは‥‥。
感動です。
かと言って、正座を長くすることはオススメしません。
関節が曲がり過ぎるのです。
これもご納得いただくのは難しいところです。
が、健康のためにご納得してもらえるよう努力します。
これからも
1人でも多くのお客様にどんなことがあってもご自分の身体を諦めない、笑顔で「やってきてよかった」と言ってもらえるよう8 1歳の人生の先輩の笑顔に思うのでした。